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Category: インド滞在日記

インド滞在記8~ケララ旅行~

こんにちは!スタッフMです。

 

皆さん、ケララという地名を聞いたことがありますか?

日本では全く知られていないこの町ですが、実はヨーロッパでは「一度は訪れたい世界の名所50選」 にも選ばれるなど、とても有名だそうです。

インド最南部のアラビア海に面した町で、運河が数多く築かれた水の都。 インドの桃源郷と呼ばれ、ハネムーンに人気の土地です。

この地ケララで人気なのが、バックウォーターを宿泊できる大きなボートでめぐるクルーズ。

バックウォーターとは、川が海に流入する部分のことです。 私が乗船したのはこちらの二階建ての船です。

ベッドルームは三部屋あり、一階がダイニング、二階がリビングという間取りです。

お客は私たち家族のみです。 乗組員は、船長、コックさん、サーバントの三名。

夕食と朝食を作ってくれて、合間には、パイナップルの生ジュースや手作り揚げバナナなども作ってくれます。

船はのんびりと進み、全く揺れません。 インターネットが入らないため、スマホは見られません。

ただちゃぷちゃぷという水の音とそよ風のみで、おだやかな時間が過ぎていきます。 少しずつ景色が変わっていくので飽きることはありません。

小説を読みながら横になっていると、幸せな気持ちになりました。

私はせっかちかつ怒りっぽい人間ですが、こんな楽しみ方ができるなんて、ひとつの発見でした。

のんびりするということは、のんびりする前は価値のないものに見えても、 いざのんびりしてみると、説明しがたい価値があるものです。

 

途中、小さなボートに乗り換えて細い生活水路を進み、地元の人々の生活を垣間見ることもできました。

なんでも、ケララはインドの中でも豊かな土地らしく、家が豪華でした。 識字率も高いそうですよ。

小さな小屋で、とれたての魚、エビ、カニを購入し、夕食に出してもらいました。

調理は塩、バター、レモンのみでお願いしましたが、新鮮で美味しかったです!

インド料理もでましたが、ほかの地域の食事に比べて辛さがなく、甘くてまろやかな味でした。

夕日が沈み、夜も更けてくると、停泊している他のボートの中の様子が見えました。 皆さん静かにワインや食事を楽しんでいました。

 

翌日は、ムンナルという山の中の町に向かいます。 インドは総じて埃っぽく空気がよくないのですが、ムンナルは違います。

久しぶりに胸いっぱいに空気を吸い込みました!これがどれだけ嬉しいことか!笑

日本の長野県あたりのイメージでしょうか。

周りを囲む山のすべてが茶畑(紅茶)で、そのほとんどがあの有名なインド最大の財閥、タタの持ち物なのだそう。

ここで買ったチャイは、いつもスーパーで買うチャイとは全然違い、雑味のない透き通った味がしました。

スパイス栽培も有名で、カルダモン、胡椒、シナモンなど、フレッシュでよい品質のものばかりでした。 たくさん買い込んでしまいました。

 

空港に向かう途中で、バナナチップスを大量に買い込みました。

インドではバナナチップス(塩味)が日常的に食べられますが、 ケララのバナナチップスは良質なココナッツオイルで揚げることで他とは違うおいしさなのだそう。



正直いって、インド国内観光にはあまり期待していなかったのですが、ケララは本当に素敵な土地でした。 先入観を持つのはよくないですね!

たくさんの日本の方に来てほしいです。

インド滞在記7~モルディブ旅行~

こんにちは!
スタッフMです。

 

今回はモルディブ旅行についてです!
インドの生活は過酷なので、少しでも息抜きするために海外旅行に行くことが多いです。
今回は、インドから近いモルディブのリゾートに行ってきました。

 

羽田から14時間ほどかかるようですが、チェンナイからだと8時間ほどで着き、航空券代もお安いのです。
今回は、チェンナイ→コロンボ(スリランカ)→モルディブというルートで行きました。
乗り継ぎのコロンボの空港では、スリランカのおいしい紅茶や宝石のお店がたくさんあり、目移りしてしまいます。
ただ紅茶は首都マレにあるスーパーのほうが安く買えるという情報もあり、お買い物は我慢しました。

 

空港島についたら、スピードボートに乗り換えて、リゾート島に向かいます。
モルディブは、1島に1つの役割があり、空港のある島には空港しかありません。
リゾートも1島に1つしかないため、空港島から船や飛行機で移動する必要があります。
ほかにも、ゴミ処理の島や、監獄の島もあるようです。

 

船で40分、着いたらそこはもう楽園!
エメラルドグリーンの海、白い砂浜、青い空、コントラストが目にまぶしいです。

ただ、することと言えば、ごはんを食べて、泳いで、ジュースを飲んで・・・の繰り返し。
のんびりするのが好きな人にとっては最高かもしれません!
私はといえば、子供の相手もあり、くつろいだ気持ちにはなれません。
海は怖いし、サンゴは奇妙で、熱帯魚も見飽きました。
さらに、謎の湿疹に見舞われたり、水が合わないのかお腹を微妙に壊したり・・・
私にとってモルディブは少々早すぎたようです笑

 

帰りにマレのスーパーでお買い物をしました。
モルディブの通貨はルフィアと言います。
1ルフィアは9円です。
スリランカの有名な「ディルマ」や「ムレスナ」というブランドの紅茶が、1パック25ルフィアくらいで、とってもお安く買えました。
またモルディブはツナ缶が特産です。
日本が東日本大震災に見舞われた際、救援物資として70万個以上送ってくれたそうです。
そのツナ缶も買ってきました。
ペッパー味、オリーブオイル味、マサラ味など、いろんな味があり、とても美味しかったです。

それほど楽しめなかったものの、やはりビーチの美しさはどこよりも素晴らしいモルディブ。
もし次に行くなら、今度はリゾート島ではなく、ローカル島(地元の方が住んでいる島)のホテルでお手頃価格で過ごしてみたいなと思っています。

インド滞在記6~フルーツで生きてます~

こんにちは!
スタッフMです。

皆さんマンゴーはお好きですか?
インドはただいまマンゴーシーズン真っ只中です。
日本ではお高くて食べられませんでしたが、こちらではお手頃なうえ、種類もいろいろあるので、飽きずに毎日たべられます。
八百屋さんもマンゴーだらけで、店頭にはマンゴーマウンテンとでも呼びたくなるほど山積みです。

よく買うのはこちらの3種類。

 

★アルフォンソ
1番美味しいマンゴーです。小さめですが甘さ、香りが濃密です。お土産に持っていくと、とても喜ばれます。

 

★ Imampassand★
すみません、何て読むのかわかりません。
大きくてアルフォンソよりもお高いです。とても甘くてマンゴープリンを食べているようで、満足感があります。1つ100円くらいです。

 

★ Bangnapalli★
大きくて安いです。味は薄くさっぱりしていて水分たっぷりです。

 

ただマンゴーは食べすぎるとアレルギーになるとかお腹を壊すと聞くので、1日一個にしています。
まだまだフルーツが食べたい!とういときには、こんなものを食べています。

 

★スイカ★
甘くてみずみずしくて美味しいです。日本のスイカと変わりません。写真のスイカで100円くらいです。

 

★ブドウ★
皮ごと食べられる緑のブドウと、皮と種を取り出す紫のブドウがあります。どちらも甘くて美味しく、スナックのように沢山食べてしまいます。

 

★ヌングー★
チェンナイに生えている木から採れる、地元のフルーツです。食感はライチやナタデココに似ていて味が薄く、中の空洞にジュースが詰まっています。私はそれほど美味しいとは思いませんが、なぜか子供たちは大好きです。道端で売られていて、5つで80円くらいです。

 

★ココナッツ★
グリーンココナッツとオレンジココナッツがあり、オレンジのほうが甘くて美味しいです。道端で売られていて、お店の人に端をカットしてもらい、自宅の冷蔵庫で冷やして、ジュースをコップに注いで飲みます。夏バテ(チェンナイはいつも夏ですが)のときに飲むと元気が回復します。私は天然のポカリスエットと呼んでいます。一つ80円くらい。

 

★ココナッツフラワー★
ココナッツが熟すと中身のジュースがこのような白い球体に変わります。これをかじって食べますが、甘くてさくさくしています。一つ80円くらい。

 

★ジャックフルーツ★
巨大な緑色のフルーツで、中に写真のような黄色の果肉が入っています。味の薄いパイナップルという感じですが、匂いがすごくて我が家では完食できませんでした。

 

いま、チェンナイは真夏の酷暑期で、生きているだけでしんどいですが、フルーツのお陰で何とか生きています!

インド滞在記3~シンガポール旅行~

こんにちは!
スタッフMです。

 

インドでも日本食材を買うことができます。
日本から送ってもらうこともできます。
でもやっぱり自分の目で見てゆっくり買いたい。
そこで買ってきました。
どこで?
シンガポールで!

シンガポールには、ドンキ・高島屋・明治屋など、日本のお店がたくさん進出しています。
ただ物価がとても高く、インドからの買い出し旅行としてはタイのほうがコスパがよいのですが、子供のレジャーも一緒に…となるとシンガポールに軍配が上がってしまいます。

というわけで子供のレジャー。

まずはアドベンチャーコーヴという巨大プール。
長い長い流れるプール、巨大すぎる波がやってくるプール、死ぬかと思うほど恐ろしいスライダー、熱帯魚20,000匹がいる深い水槽・・・日本を超越したレベルです。
https://www.rwsentosa.com/en/attractions/adventure-cove-waterpark

次にリバーワンダーという動物園。
世界で唯一の川をテーマにした動物園で、ボートに乗って動物を観たり、マナティやパンダを観たり、ショーも見事で大満足です。
https://www.mandai.com/en/river-wonders.html

 

さらにナイトサファリ。
トラムという園内バスに乗り、夜の動物を見ていきます。
夜でも動物はそれほど活発ではありませんが、夜というだけでなんだかわくわくします。
https://www.mandai.com/ja/homepage/night-safari.html

 

実は子供たちが一番喜んだのはリュージュ。
ゴーカートのような乗り物で山の上から下まで滑り降ります。
https://www.skylineluge.com/en/sentosa/?utm_source=gmb_listing&utm_medium=organic

 

お値段が高くても、楽しいからまあいっか!思わせるシンガポールのレジャー。
まだまだ新しい施設が建設中ということで、国の勢いを感じます。

 

帰りのタクシーの中で、運転手さんが「シンガポールの女性は強い!強すぎるほど強い!」と言っていたのが印象的でした。
確かに、体にピッタリ沿うボディコンシャスなトップスとミニスカート、手入れのされた髪と肌、高いピンヒールで堂々と歩いている姿が印象的でした。
日本人女性は控えめで奥ゆかしいから負けちゃうな~、と思っていたところ・・・
同じ話をシンガポール人マダムにしたところ、「日本女性だってすごい気強いでしょ!露出激しいし!渋谷を見てごらんよ」と言われてしまいました。

海老名はのんびりした土地で、私のまわりの女性も穏やかな人が多いです。
でも日本全国そうだと思ってはいけませんね。
ちなみにインドの女性も、穏やかで従順な人もいれば、自己主張が強くはっきりものをいう人もたくさんいます。
インド人の英語の先生はよく私に「イエスかノーかはっきりして!」と言います。
私も強くなっていきそうです!

インド滞在記2~洋服のお仕立て~

こんにちは!
スタッフMです。

 

道端でおしゃべりしたり寝転んだりしている人、日本では見かけないですよね。
インドではたくさんいます。
人口が多く、人の手が足りていて、自由な時間がたくさんあるように感じます。
前回のブログでも書きましたが、デリバリーの発達やカット野菜が安く手に入ることも、労働人口が多いこと、人件費が安い=貧富の差が大きいことが要因でしょう。
昭和の日本もこんな感じだったのでしょうか。

 

我が家も、運転手さん二人とメイドさん二人が生活をサポートしてくれています。
インド人の英語の先生は、5人のメイドさんを雇っています。
先生は「日本に帰って忙しい毎日を送るより、誰かがサポートしてくれるインドのほうがずっといいでしょう?」と言います。
確かに雇う側だったらよいですが、雇われる側だったらどうでしょう。

 

ママ友のメイドさんは、自分の子供には同じ仕事をさせたくなくて、教育に力を入れていました。
お子さんは優秀でよい学校に入りましたが、心を病んで転校したそうです。
そのメイドさんは、「インドの新聞を見てごらん、若者の自殺の記事が絶えないよ」と言ったそうです。

 

日本人は戦後、豊かさを求めて皆が頑張り、貧富の差が少ない国になりました。
そして、メイドや運転手さんが雇えない、人口が少ない、みんなが忙しい社会になりました。
私も日本にいた頃は、一人の働くお母さんとして、生活に追われ忙しく過ごしていました。
それが日本人が望んだ社会だとすると、メイドや運転手を雇えなくても、それでいいんだと思います。
今後は日本に移民が入る可能性もあり、どんな社会になるのでしょうね。

 

さて前置きが長くなりましたが…、つまりインドは「人の手間がかかること」がお安いのです!
例えばテーラーさん。
市場で安い布を買ってきて、作りたいワンピースの写真と一緒に持っていくと、同じものが出来上がってきます。

こちら、1メートル180ルピー(300円くらい)の綿の布で作った娘のワンピース、お仕立て代は1200ルピー(2000円くらい)でした。
(写真1)

こちらは、某ユ〇ク〇のワンピースをもっていって作ってもらいました。
(写真2)

さらに、おこがましい限りですが…イギリス王室のキャサリン妃とシャーロット王女のワンピースをお揃いの麻布でオーダーしました!妄想の世界で楽しんでいます!笑
(写真3)

 

次回は、シンガポール買い出し旅行の記事を書きたいと思います。
お楽しみに!

インド滞在記1~無農薬野菜~

こんにちは!

スタッフMです。

いま私はなんと、インドのチェンナイという都市に住んでいます。

インドには語りつくせないほど面白いことがたくさんあります。

当事務所HPの読者の皆さんに、少しずつお伝えしていけたらいいなと思っています。

 

まず一番うれしかったのは、チェンナイの野菜がおいしいこと。

日本の野菜と比べても遜色ありません。

小ぶりで見た目はきれいではないのですが、味が濃く、歯ごたえがあり、冷蔵庫に入れてもしなっとなりません。

インドの乾いたほこりっぽい大地のどこに栄養があるんだろう?と不思議になります。

トマトって、水分が少ない過酷な環境ほうが甘くなりますよね。

それと同じ理屈なのかもしれません。

(ちなみに私は海老名のトマトが大好きです!)

最近では、土壌汚染が野菜に影響しないよう、無農薬野菜や水耕栽培の野菜もあります。

野菜の種類も豊富で、日本で使っていた野菜が簡単に手に入り、日本食を作るのに困ったことはありません。

 

さらにうれしいことに、インドは配達システムが充実しているため、アプリでポチっとするだけで、数時間後には新鮮な野菜が届きます。

ブロッコリーやカリフラワーは、房に分けられてすぐに調理できるような状態できれいにパウチされて届きます。

皮むきニンニクやみじん切りニンニクも、加工されたての新鮮なものが届きます。

もちろん、とってもお安いです。

日本にもこんなサービスがあったら、忙しいママ・パパやお年寄りは本当にうれしいですよね。

ただこの便利さを支えているのは、人口の多さ、人件費の安さだと思うと、手放しに喜んでよいのかはわかりません。

それについてはまた今度。

インド滞在記5~インスタント麺~

こんにちは!スタッフMです。

カップラーメンは好きですか?
私はインドに来て大好きになりました!
お惣菜などが買えないインドで、手軽にランチをとるにはとても便利です。
スーパーにはインスタント麺のコーナーが充実しているので、インドの人も食べるのでしょう。
ただ富裕層向けのスーパーなので、一般的に食べられているかどうかはわかりません。
チェンナイで一番よくみるのは、マギー(ブイヨンで有名な)のカップ麺です。
こちらはあまりにローカル色が強いため買ったことがなく、写真はありません。。
今回は私のインスタント麺コレクションをご披露したいと思います。

1日清カップヌードル

私がよく買うのはこちら!
言わずと知れた日清カップヌードルです。
1つ50ルピー(75円くらい)でお買い得なうえに美味しいです。
すべてカレー風味でスパイシーですが、食べられないほどではないんですよ。
写真はシーフードカレーとマサラですが、スパイシーチキンもおいしいです。

2韓国のインスタント麺

チェンナイには多くの韓国人がいて、韓国料理店や韓国食材店も豊富です。
スーパーにも多くの韓国製カップ麺が売られています。
赤いカップのバルダックは日本でも有名でしょうか?
120ルピー(180円くらい)とお高めです。
息子の韓国人のお友達が遊びに来た時に出したところ、とっても喜んで食べてました。
私はものすごく辛くて食べられませんでした。。

辛くない袋麺もあります。
こちらは韓国のママ友、ウンソンがくれたもので、しいたけの出汁?がきいておいしかったです。
ウンソンは「韓国人はインスタント麺が大好きなんだよ~」と言っていました。

3コカ

何て呼ぶのかわかりませんが、我が家ではコカと呼んでいます。
90ルピー(135円くらい)です。
シンガポールのインスタント麺で、魚介などの出汁がきいておいしいいです。
写真の袋麺は「ラクサ」というヌードルのインスタント麺です。
ラクサはシンガポールやマレーシアなど東南アジアの地元料理で、ココナッツミルクとスパイスの味がとてもおいしいです。
全然辛くないです。
中にプラスチックのフォークが入っているのですが、シンガポールの人はお箸が使えるのになぜ?と思いました。

4モルディブのスーパーカップ

先日モルディブに遊びに行ったときに、首都マレのスーパーで買ったカップ麺です。
日本のスーパーカップとは全く関係ない模様。
具が全く入っていないのですが、スープと麺はおいしいです。
こちらにもフォークが入っていました。
そしてカップには、お湯を入れる方法と電子レンジに入れる方法とが書いてありました。
カップ麺を電子レンジで作る・・・新しいですね?
私が無知のため知らないだけでしょうか??

というわけで、「食べてみたい~」と思われたそこのあなた!
ぜひお気軽にご連絡ください笑

インド滞在記4~だまされました~

ついに来ました、この時が。
お金を騙し取られました。

 

我が家には、車の運転をしてもらったり重い荷物を運んでもらったりするなど、生活面でいろいろとお世話になっている使用人のインドの人がいました。
すぐにお金を借りたがる、飲料用の水をほしがる(※インドでは水道水が飲めないため飲料用の水は有料です)、電話もSNSも繋がりにくいなど、困ったことも多かったのですが、最近は落ち着いて生活出来ていました。
しかしふと気づいたのです。
やけにガソリン入れる回数が多いな…と…。
私は彼に現金を渡してガソリンを入れてもらっていました。
本当は他人に現金を預けてはいけないのだけど、うっかり者の私は言われるがままにお金を渡していました。
多分私は、偽造した領収書を渡されていたのだと思います。
いつからこの詐欺行為を始めたのか、どのくらいの額の被害にあっているのかわかりません。
正直、いい人とは思っていませんでしたが、まさか犯罪行為を犯すとは。
怒りよりも、私は平和ボケした間抜けな人間だったな~と恥ずかしくなりました。

 

実はこれ以外にも、だまされエピソードはたくさんあります。
ジュエリーショップに指輪の修理を依頼したところ、音沙汰がないので連絡したら、「マダム今日送ったよ」とのこと。
しかし待てども来ません。再度連絡すると、「デリバリーのミスで戻ってきちゃったよ。土曜日送るね」。
でも来ません。「デリバリーの書類を送って」と言っても無視され、「今週行っていい?」と聞いたら「店は改装中で空いてない」と言われ・・・
怪しいと思い、アポなし突撃したところ、ちゃーんと営業していました。
この時は本気で頭にきまして、店主に悪態をつきながら、他のジュエリーを返却してもらったり、オーダーしたジュエリーを途中解約したりしました。
頭が集中しているからか、英語が次々と出てきました!
高校生の時に頑張った受験英語が、脳の片隅で生きていたんだな、と少し感動しました。
しかしそんなことを思っている場合ではありません。
結局、修理担当者が長期休暇中で作業が進んでいなかったため、彼の休み明けに渡してもらう、ということになりました。
私は「あなたいつも嘘ばっかりだからね。絶対に返しなさいよ」と悪態をつきながらその日は帰りました。
しかしその数日後に判明した真実は、「店が指輪を紛失していた」でした。
最後まで騙されていました。

 

さらに、こんなこともありました。
自宅の照明器具の電球交換をお願いしたところ、技術者が帰ったあとすぐに照明器具が溶けました。
電球のワット数が大きすぎたのが原因でした。
すぐにその技術者を呼んで新しい照明器具に変えてもらったのですが、その照明器具代と修理代まで請求されました。
こちらは悪くないので払わない旨を伝えたのですが、引き下がらなかったので、技術者を派遣した不動産会社に連絡をとりました。
不動産会社の担当者に説明したところ、「OK madam,we should pay!」と言ってくれました。
そうかそうか、不動産会社が払ってくれるんだ…と思ってふと考えました。
Weって誰?
私は聞きました「Who are we?」
担当者「I and …you.HAHAHA~」
完全にだまそうとしてましたよね?私は怒って何も払いませんでした。
そのお金を誰が払ったのか、いまだによくわかりません。

 

もちろん全員ではありません。信頼できるインドの人もいます。
また日本人にも人をだます人はいて、私はたまたま今まで引っかからなかっただけなのでしょう。
でも、やはりこう考えてしまいます。
なぜインドの人は平気で嘘をつくのか、と。

 

いや、そのように考えるのは間違っているのかもしれません。
自国の考え方を他国にあてはめることは、他国への理解を妨げます。
使用人は私からお金を借りたがり、それが叶わないと今度は騙しとりました。
でも一方で、彼は貧乏でしたが、友達がお金に困っていると気前よく貸していました。
家に帰るお金がない時は近くの友達の家に泊まらせてもらったり、自分も友人を泊まらせたり、助け合って生きていました。
人からの迷惑を許す代わりに、自分がかけた迷惑も許してもらう。
お互いに許し合い、甘え合う、こういう気持ちなのかな?と思いました。
インドの南部にはおおらかな人が多いと言われています。
ヒンドゥー教徒とイスラム教徒との争いも北部に比べたら少なく、他者を受け入れる文化があるとか。
ダイバース(多様性)と言ったら大きく言い過ぎかもしれませんが、価値観の違う者同士が、それぞれの価値観(それがたとえ平気で嘘をつくということでも)を受け入れ合うのがダイバーシティ社会の鍵なのでしょうか?
だとしたら、日本人にとってダイバーシティというのは、なかなか困難なものですね。

 

また、これは個人的な意見ですが、インドの人には過去への後悔や将来への不安が少ないように感じます。
もしあるとしたら、このような見え透いた嘘をつくことはなかなかできなさそうです。
今さえよければそれで良い、あとで嘘が暴かれてもその時対処すればよい、と考えている節があるのかな、と。
メディテーション(瞑想)関連の本には、「今ここにあることに集中することによって、過去への後悔や未来への不安を消し去ることができる」と書かれています。
「今を生きる」の悪い面が、「今さえよければいい」なのでしょうか。
私も気を付けないといけません。

 

数々の経験を経て、今や私は「嘘をつかれたっぽいときの対処術」を研究する研究者のような心持になっています。
「闇の魔術に対する防衛術」のようでかっこいいです。いや、全然違いますね。
ともあれ、今後も研究を続けていきたいと思います。